卓上ガスオーブンRMC-S12E(1. 購入・使用した感想)

RMC-S12Eを購入

一年と数カ月使用していた東芝の石窯ドームが故障した。電子レンジ機能は使えるけどオーブン、加熱水蒸気、発酵などのヒーター機能を使おうとするとH79のエラーがでて動かない。オーブンのヒーター関係の不具合で修理すると1~2万円ほどかかるらしい。保証期間が過ぎていたので、オーブンレンジを買い替えるか、レンジ用に石窯ドームは残してコンベクションオーブンだけを買うか迷い、結局リンナイの電子レンジ・ガスオーブン機能がついた電子コンベックRMC-S12Eを購入した。

賃貸だとビルトイン式のオーブンを導入するのは難しいけど、卓上式であれば設置場所とガス栓・ガスコンセントさえ確保できれば気軽に購入できる。うちの場合はリビングのガスファンヒーター用のガスコンセントからオーブンにガスホースを接続して使っている。趣味でパン作り・お菓子作りをしていて、いいオーブンが欲しいのならRMC-S12Eはお勧めできると思う。

設置方法

オーブンレンジ・電気式コンベクションオーブン・ガスオーブン

石窯ドームを捨てて新しいオーブンレンジを買うか、オーブン機能が壊れた石窯ドームをレンジ専用として、オーブンを追加で購入するか考えた。

オーブンと電子レンジを別で持てばオーブン調理中でも電子レンジが使えるため、石窯ドームを別のオーブンレンジに入れ替えるのではなく、コンベクションオーブンを追加で購入することにした。

 電気式かガス式にするかでかなり迷った。電気式オーブンのほうが低価格で、ガス式と比べてガスの供給が不要なため簡単に導入できる。

・家庭用の電気オーブンだとAC100V電源で動作するため、ガスオーブンと比べて火力が劣る。
・電気オーブンにしてしまうと、オーブン、電子レンジ+αを同時に使った時にブレーカーが落ちるので、ガスオーブンのほうが使いやすい。
・電気式のコンベクションオーブンは庫内サイズが小さいものが多い。最大消費電力を1500W以内に抑えようとすると、大きな容量の空気を温めることができないのかもしれない。オーブンではパンをよく焼いていたので、デロンギのコンベクションオーブン「パングルメ」が気になって調べたが、庫内容量が 20Lと石窯ドーム(30L)の2/3倍しかない。

電気式コンベクションオーブンでは庫内容量が足りないことから、ガスオーブンにすることにした。

家庭用ガスオーブンの選び方 

家庭用のガスオーブンだとビルトイン式と卓上のものがある。ビルトイン式のほうが選択肢が豊富だけど設置できないため卓上のガスオーブンにすることにした。ビルトイン式であればパロマ、リンナイ、ノーリツ、ハーマンなど色々選べるが、卓上のガスオーブンを販売しているのはリンナイとノーリツだけで3つの候補があった。電子レンジとガスオーブン機能を備えた製品が、リンナイでは電子コンベック、ノーリツではコンビネーションレンジという名称で販売されている。

①RMC-S12E(リンナイ)

・電子コンベックで電子レンジとガスオーブンの機能が使える。
・庫内寸法 高さ200mm×幅340mm×奥行375mm (33L)
・角皿二枚で二段同時に焼ける
・最高温度280度(280度まで予熱時間6.5分~7.5分、200度まで予熱時間3.5~4.5分)
・発酵機能35℃、40℃、45℃
・ガス消費量 4.65kW(都市ガス13A)
・質量37kg(附属品含む)
・11万円程度

RCK-S10ASRCK-S10AS(A)(リンナイ)

・業務用ガス高速オーブンでレンジ機能無し
・庫内寸法 高さ245mm×幅300×奥行300 (22L)
・角皿三枚で三段同時に焼ける
・最高温度300度(レビューによると200度まで余熱時間3~4分らしい)
・発酵機能35℃、40℃、45℃
・ガス消費量 6.16kW(都市ガス13A)
・32kg(附属品を除く)
・RCK-S10AS(A)とRCK-S10ASの二つがあり、RCK-S10AS(A)は涼厨でオーブンの表面が熱くなりにくい
・通常モデルRCK-S10ASは13~14万円程度
・涼厨モデルRCK-S10AS(A)は15~16万円程度

③NLV2401ESV(ノーリツ)

・電子レンジとガスオーブン機能
・庫内容量は24L
・最高温度300度
・二段同時に焼ける
・発酵機能28℃、35℃、40℃、45℃
・ガス消費量 5.23kW(都市ガス13A)
・質量29kg(本体)
・14万円程度
・庫内容量15LのNLV1501ESVもあり(最高温度は250度)

ノーリツのコンビネーションレンジは見た目がレトロで好みが分かれると思う。写真だとNLV2401ESVは古いブラウン管テレビのような感じ。まず見た目からリンナイのRMC-S12EとRCK-S10AS(A)に候補を絞った。RCK-S10AS(A)は業務用でリンナイのビジネス向けのHPに掲載されている。業務用だけど通販で普通に買える。RMC-S12Eは家庭用だけど家電量販店で見かけたことはない。これも通販なら購入可能。RCK-S10AS(A)は庫内容量が小さいにもかかわらずガス消費量がRMC-S12Eより大きいことから高火力なモデルだと思われる。予熱時間が短い点もよい。ただ、石窯ドームより庫内容量がだいぶ小さくなってしまう。結局、庫内容量を重視して、RMC-S12Eを購入することにした。

RMC-S12Eは10万円を超えるけどオーブンレンジの最高級モデルと同じくらいの値段なので、オーブン機能を重視するなら悪くない機種だと思う。レンジ機能は出力が弱く最近では珍しくなってきたターンテーブル式なのであまり期待しない。購入してからレンジ機能は一度も使用していない。

オーブンレンジと比べて

石窯ドームをこれまで使ってきたけど、火力はガスオーブンのほうがはっきりと分かるくらい大きい。ナポリピザを焼こうとすると、石窯ドームの時には300度まで予熱してから生地を庫内にいれてもドアを開けたときに温度が下がるからか、焼きあがるのに10分ほどかかっていた(上位モデルだと350度まで上げられるので使い勝手が違うかも)。ガスオーブンでナポリピザを焼くと、280度まで予熱してから生地をいれて4分ほどで焼きあがる。できあがりもガスオーブン焼くと表面がパリッとして美味しい。庫内サイズも RMC-S12Eのほうが若干大きいので、一度にたくさんパンなどを焼ける。

石窯ドームにあってRMC-S12Eになくて困ったのは加熱水蒸気の機能。フランスパンを焼くとき蒸気を入れるようレシピにあるけど、この機能はRMC-S12Eについていない。耐熱容器に入れたタルトストーンを予熱し、焼成前に水を注いで蒸気を出す方法を紹介しているレシピもある。ただ、この使い方は想定されていないようで、オーブンが壊れる可能性があると販売店のHPには書かれていた。そのため、二次発酵後のパンを並べた天板の空きスペースに霧吹きで水を吹きかけて若干蒸気が入るようにしてみたけど効果があるかわからない。

火力が強力なためかレシピの焼成時間・温度だと焼けすぎになることが多い。石窯ドームのときのレシピより温度を10℃下げて焼くか、加熱時間を少し短くする必要があった。

ガスオーブンだと電気オーブンよりも焼成時に生地が乾燥しがちと書かれているところがあった。RMC-S12Eだとオーブンで「ソフト」の設定を選ぶとファンを弱めて運転してくれるため乾燥しにくいはず。

1年程使った感想

使い勝手はとても良いと思う。庫内は扉以外は油汚れが付着しづらいセルフクリーニング仕上げとなっていて手入れは乾拭きだけで済む。扉部分だけは中性洗剤を少し付けた布巾で拭く。扉を開けた下側の隙間にごみがたまりやすく、ブロワーなどで拭いてごみを取り除く必要があった。

RMC-S12Eの発売日は2008年で10年以上前の機種だがオーブンとしての機能は問題なし。自動調理の機能が無いこと以外は時代遅れになりにくいのかもしれない。附属品としてついているレシピブックはレトロな雰囲気で平成初期の趣がある。

置き場所の確保とガス栓への接続ができてオーブン機能が良いオーブンレンジを買うのであればいい製品だと思う。



X-S10, XF18mmf1.4

 

 

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